新興住宅地

茨城県 旧千代田村

立冬も過ぎた11月の寒空で堤防敷に陣取るなど余程の物好きかもしれないが、ここぞスケッチという場所があったのだから仕方がない。特に集落が好きでスケッチしていても楽しいものだが、最近の石油製品由来の新興住宅地はどうも描く気が起らない。今から100年経った時、現代の新興住宅地が美しい風景として未来人にスケッチされているのだろうか?

現代の建築で使われる材料は土壁や漆喰塗りの様に美しく古びていく事ができないため、それはとても難しい。工業製品に囲まれた我々は未来のために美しい風景を残す事ができていないのだ。身近な自然素材によって作られてきた建築は、合板やビニール、あるいは合成樹脂塗料などの工業製品によって覆い尽くされてしまった。ある人が「新築の我が家には壁紙を貼りました。」と言った。しかしそれは「紙」ではなく和紙に似せた「ビニール」だった。世の中から本物が消えていくのが分かる。

ある建築家が、「日本の新興住宅地は美しくない、真新しく作られているのに美しくない」と言ったのを聞いたことがある。この言葉は考えるに値すると思う。

旧千代田村 水彩紙 透明水彩 ドローイングペン
旧千代田村 水彩紙 透明水彩 ドローイングペン
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